後払い決済サービス(BNPL) |福島の債務整理・借金問題の弁護士相談【福島いなほ法律事務所】

後払い決済サービス(BNPL)

1 元々の意味
物やサービスの対価としてお金を払う決済は、支払の時期によって「前払い」「即時払い」「後払い」に分類できます。このうち、物やサービスの提供を受けた後で支払をするのが「後払い決済」です。「BNPL(バイ・ナウ・ペイ・レイター)」とも呼ばれています。主に、若年層の利用が多く、今後数年で利用が急拡大するとみられています。また、次のように分類されるようです。

 請求書型後払いサービス
このサービスは、利用者が物やサービスを購入し、届いた商品を確認してから、後日送られた請求書(払込票)を使ってコンビニや金融機関で代金を支払うものです。
請求書型後払いサービスは、以前から通信販売を中心に使われてきましたが、商品を発送しても支払ってもらえない「未払い」の発生リスクが事業者側にありました。現在の後払い決済の多くは、そのリスクを決済代行業者が肩代わりし、事業者と利用者から手数料を得る形で解決するしくみとなっています。

 スマホ型後払いサービス(後払いアプリ)
このサービスは、スマートフォンで決済や支払状況を管理するものです。物やサービスを購入後、発行される請求書や決済番号、QRコードなどを使って、後から現金払いやコード決済といった方法で利用代金の支払ができます。
物やサービスを提供する事業者と、それを購入する個人との間に専用の後払いアプリを利用する決済代行会社が入ることで、後払い決済を可能にしています。

 後払い電子マネー
電子データのやりとりで決済を行う電子マネーにも、後払いのできるものがあります。この後払い電子マネーは、クレジットカードと連動するタイプと、クレジットカードと連動せずに後払い決済ができるものがあります。
後払い電子マネーは、使った分だけ後から支払ができるため、チャージなどの手間なく利用ができるメリットがあります。

 クレジットカード
クレジットカードは、実店舗やオンラインショップでの買物の支払、公共料金の支払といった、さまざまな支払に利用されています。総務省の2020年度「情報通信白書」によると、インターネットで商品を購入する際の決済方法は、クレジットカード払いが約80%と最も多くなっています。

 キャリア決済
キャリア決済とは、利用している携帯キャリア(携帯電話会社)の使用料金に合算して、後日請求という形をとる決済方法です。サービス内容は、携帯キャリアごとに異なり、利用者の利用年数や年齢によって、利用限度額が設定されています。利用開始の前に申し込みをしなくてはなりませんが、使えるショッピングサイトやサービスが多いというメリットがあります。

 

2 最近の「後払い決済」の用語の使われ方
最近の新聞紙上などを見ると、1①②を指して、後払い決済と呼ばれることが多い印象です。

主な業者としては、NP後払い・atone(アトネ)のネットプロテクションズ、 GMO後払いのGMOペイメントサービス、メルペイスマート払いのメルペイなどが挙げられますが、新規参入が相次いでいます。

 

3 購入者が後払い決済をするメリット・デメリット
お店が後払いサービスを導入することより、購入者にとって主に次のようなメリットがあります。①クレジットカードを持っていなくても利用できる、クレジットカード情報等の入力の不安や面倒を回避できる、②商品(実物)を見てから支払ができる、③手元にお金がなくても買い物ができる。④請求書型後払いサービス・スマホ型後払いサービスの場合、原則として、購入者は、分割手数料利息を負担しなくて済む。

 

4 購入者の注意点
ショッピング利用をしたら、指定された期日までに代金の支払を済ませる必要があります。

支払が何度も遅れると利用限度額が下げられたり、サービスが利用できなくなってしまうかもしれません。

後払い決済サービスは、クレジットカードのように年収といった属性による審査をせず、ECサイトでの購買データをAIで分析するなど独自の審査体制を構築しています。

クレジットカードの審査よりもリスク管理が甘くなる場合があり、若年層などが支払能力を超えて買い物をしてしまうことで多重債務の原因となるリスクがあります。

 

5 個人信用情報機関への登録
後払いとは、借金をすることと同じなので、未払いの状態が続くと決済代行会社から法的措置が取られたり、paidy(ペイディ)、クレジットカード会社など業者によっては、個人信用情報機関に登録される恐れがあります。

また、ネット通販の後払いシステムの情報を集約している「通販信用情報サービス(NHN SAVAWAY 株式会社が運営)」「日本後払い決済サービス協会」へ加盟しているところもあります。

以 上

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